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それは2003年のある秋の日の出来事でした。
試験期間が終わり、次の週に提出の課題もないという、久しぶりにのんびりした土曜日の朝。
新聞を読んでいたアザラシーズの目にふと留まったその記事。



トロント動物愛護協会(Toronto Humane Society)では、ただ今猫の引き取り代金を下げて、里親さんを探しています。」



ちょっとした好奇心と、猫飼いたいなぁ…という軽い気持ちでアザラシーズ、早速行って見ることにしたのです。 …そこで運命の出会いが待っているなどとはつゆほどにも知らず。




アザラシーズと山猫兄弟が出会ったこの施設。
本日はこちらをバーチャルツアー風(?)にご紹介したいと思います。






「トロント動物愛護協会」はトロント・ダウンタウンの東のはずれにあります。 
看板には犬、猫、リス、アヒル、亀、そしてどう見てもビーバー(…さすがカナダ?)の絵が描かれている通り、ここは犬猫だけでなく、動物なら何でもこい!という太っ腹な(?)施設。 
…まぁ、常識の範囲ってのがあるでしょうけどね。(←やっぱりドブネズミはどうかと…)







このシェルター、たしかに「トロント」と名前についてはいますが、トロント市やオンタリオ州、そしてカナダ国の公式施設ではありません。 
個人の方や企業の募金や寄付から成り立っているこのシェルター。 もちろんボランティアさん中心で運営されています。







建物にはシェルターだけではなく、ドッグパークや動物病院、ペット用品店が併設しています。
この病院ではもちろん、シェルター内で保護されている動物たちの健康診断、去勢、避妊手術、マイクロチップ、予防注射などを、すべて面倒見ています。 我が家の兄弟もマイクロチップとFIV注射だけは済でした。



建物の裏手にある、かなりの広さのドッグパークでは、シェルター内の犬たちが日に何度かここでボランティアさんと遊びます。 
一般の人の利用も可能ですし、もちろん利用代金はタダですよ~。



ペット用品店はアザラシーズ愛用の「Global pet food」のチェーン店のひとつです。 
ここは自然派の良質なペットフードを豊富に、格安のお値段で売っていて、お店の人もたいがい親切で物知り。 
この店が併設しているだけで、株が急上昇です。 また、シェルターで動物を引き取ると、このお店でつかえるクーポンをいくつかもらえたりしてちょっとお得。



ちなみにこのシェルターで与えられるご飯は、基本的には「ロイヤルカナン」ですが、寄付されたペットフードも大きな割合を占めているそうです。 我が家の兄弟が食べなかったご飯も、こちらに贈られます。









まず入り口を入ると受付が。 
こちらでは動物の引き取り、引渡し、会計、寄付金の受付など、とにかくあらゆることを総括して行なっています。
この受付を挟んで、左に病院。 右にシェルター。 右手前にペット用品店です。



この写真を取った日は平日の月曜日の昼間。
アザラシーズが初めてここに来た時は週末でしたのですごい人手でしたが、普段の昼はそうでもないようです。
この写真の右端に写っている人は、面接をクリアし新しい家族の猫と一緒に帰るところ。
ちょっとこの写真では分からないのですが、箱から鼻面を覗かしているニャンコを、一生懸命宥めていました。










それでは早速シェルターへ。



まずは小動物部屋。
ウサギが圧倒的に多いです。 あとはネズミ。 ハムスター、鳥、亀、モルモット…。 
カサコソとした音以外はシーンとしているこのお部屋。 とくに小さい子に人気だとか。
ちなみに今回「ドブネズミ」はいませんでした。







そして犬部屋。 
この小部屋ひとつひとつにワンコがいます。
毎日最低2度は、代わりばんこにボランティアの人が散歩をさせたり、遊んだりするそうですが…。 やはりストレスがたまってしまうのは仕方がないのでしょう。 あちこちで泣き喚いてました。
ハウンド系の成犬、つまり大型犬が多く、子犬は滅多にいません。 子犬は保護されることはあっても、すぐに引き取られていくそうです。



これだけ大型犬が集まると、管理も大変だろうと思います。
確かに「すばらしく清潔」とは言い切れないこの部屋ですが、各部屋の中はまめに掃除されていて、糞尿で汚れていたり、ということはありません。
ボランティアさん達の力ですね~。







こちらが猫部屋。
犬部屋と比べ、とても静か。 時折思い出したように猫の鳴き声が。
我が家の兄弟がいた時と比べて、保護数は三分の一ほど。 1歳から13歳までの猫さんが、お昼時間ということもあるのかまったり眠っています。
子猫のほとんどは5月の末の時点では、ボランティアさん宅でしつけ養育中。 しばらくするとまた子猫がいっぱいになるそうです。
猫は外で遊ばせるわけにはいかないので、ボランティアさんが日に何度かグルーミングしたり、檻をあけて遊んだり抱っこしたりしてスキンシップをはかるとか。 









この日は何人かの人が「里親申込書」を片手に、真剣にケージを覗き込んでおりました。 
この「里親申込書」(基本事項+いくつかの動物を飼うに当たっての質問)を記入し、係りの人に持っていくと面接スタートとなります。
面接で見られることは、アザラシーズの印象では、『動物を飼うに当たってどれほどの知識があるのか』ではなく、『その人がどのような気持ちで動物を引き取りたいと思っているのか』ということのようです。
実際、分からない事や間違った知識はきちんと丁寧に説明してくれますし、それは里親さんになるに当たっての問題ではないようです。
例えば子供がいくら「動物を飼いたい」と言っていても、親御さんの方に100%協力する意思が見られない場合(子供がねだるので、安易に連れてくる人が多いようです)、里親になることはできません。
面接官が重視するのは、人間側の理由ではなくて、あくまで動物たちにとって快適な環境が供給されるかどうか。 こういう面接システムで運営されているという点も、とても信頼できます。






小動物のケージにも、犬の小部屋にも、猫のケージにも、必ずついているのがコチラ。







これには一匹一匹の細かい情報が書かれています。
名前(仮)、体重、年齢はもちろん、保護された日付から、その理由、何か特別な障害や病気があるか、注射の履歴、去勢避妊の済かどうか、散歩やグルーミングした時間、えさはいつ、何を食べたか…それこそすべてです。
ボランティアさんや里親さんはこれを見ればそのこがどういう子か、大体分かるようになっているという仕組み。



この写真のインフォメーション用紙の犬は、どうやら「Shy/Nervous(=恥ずかしがりや/神経質)」な模様。
「あんまり乱暴に扱わないでね~」と書いてあります。 他にも「ちょっとした特別な世話が必要なので、それについてはウェブを見てください」とか「この薬を上げてください」とか「このご飯上げたら吐いちゃったから、避けてやって」とか。 本当~に細かく書かれているのです。



我が家の山猫兄弟は実を言うと、その当時、このシェルターで一番数多くのインフォメ用紙を所有していたのでは?といわれています。
まずは病歴。 一匹につき3枚はあったカルテ。 それからこれでもか!ってくらい長い薬の使用履歴書。 
「シェルター逃走未遂暦2回、そのため3度ほど養育ボランティアさん宅に戻されている」「そのボランティアさん宅からも逃走未遂数回」「何があっても檻から出すな!グルーミング不要!!」「引き取るときは二匹揃って!」「○○とXXというエサはまったく口につけなかった」などなどなど…。
『シェルター側も、二匹をもてあましていた』というのもあながちウソではなかったようです…。







このシェルターはたしかに『完璧』な環境ではないでしょう。 が、ギリギリの資金で可能な限りのベストを尽くして運営している、そういう手作り雰囲気満載です。 
なによりも嬉しいのはこの愛護協会、トロントで一番ボランティアさんが多い施設だとか。 長時間のボランティアできない、けれど一日一回散歩だけでもお手伝い、という人たちもいっぱいいるようです。



実際ここにいれば、つらい話も沢山聞くことがあるでしょう。 それでも希望をなくさず、一匹でも多くの命を救うために奔走し、頑張り続けてくれているすべての人たちに、そして共に歩む「人」というパートナーを、ここで辛抱強く待ってくれている動物たちに心から感謝します。



山猫兄弟とアザラシーズの始まりの場所であるここで、これからもたくさんの幸せが生まれますように。






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