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昼間は腹出しゲンマさんを膝に乗せくつろぎ、夜は姫様を頭に乗せ寝ているアオ。
ものすご~~~~く今さらなんですが。



この人、猫アレルギー持ちなんです。



はい、今「……は?」と思った方、聞き(読み)間違いじゃないですよー。 
猫アレルギーです。 ね・こ・ア・レ・ル・ギー。



生まれは関西、幼少のみぎりはだんじり(大阪の悪名(?)高き祭り)に夢を馳せ、雪など見たこともなかった都会っ子(…)。 しかしその後、家の都合で山深い信濃の国に引越し、今の超インドア生活など考えられないくらい野山を走り回っていたアオ。
そのせいかどうなのか、現代人としてはありえないアレルギー・フリーの体質。
花粉症、動物アレルギー、食物アレルギー、な~んにもありゃしません。



ところがどっこい。
アレルギーってのは不思議なもので、ある日いきなり出たりするもんなんですねー(←他人事)。





そう。 それは去年の夏の日の出来事でした…











その日もいつもと何の変わりもなく、ゲンマさんの「アオたん、おきてください。 たいへんです。 おなかがすきました」攻撃で目をさましたアオ。
ベッドから身を起こし、何の気なしにちょうど目線上にあった鏡を見…



「…なに あれ?」



目の悪いアオに見えたのは、鏡の中に浮かんでいるまん丸で赤い物体。



「???…って、えっ!Σ( ̄□ ̄;) あれアタシ?!(←そりゃそうだろう)」



首を傾げれば、鏡の中の物体もかたむく…ってことは、これってアタシの顔?! い、いや、ちょっと待て! これってありえなくない? し、しかもなんかいつもより視界が狭い気が…。 と、とりあえず鏡、鏡…。



巨大な鏡のあるバスルームにいきなり駆け込む小間使いに、不審な目を向ける姫様と、やっとご飯かと思ったらキッチンではない場所に向かったアオを、切なそうに見上げるゲンマさんをとりあえず振り切って、鏡を覗き込んでみると、そこには…。



面長であった顔はまん丸に、いつも寝起きは青白い顔が真っ赤に、ただでさえ細い目はますます細く、団子鼻は埋もれ…



触ってみれば異常な弾力と熱を持っている顔を、しばしぼんやり見つめていると、足元に気配が。 ゲンマさんがこころなしか心配そうに見つめています。



「アオたん、どうしたの? おなかがすきました。」(←そっちかい。)



……とりあえず腹を減らしたお子様たちに朝ごはんを与え、ベッドへ直帰。 もう一度寝なおすことにしました(←現実逃避)。




結局次の日までちっとも腫れは引かず、こうなればアレルギー知らずのアオでも、「…もしかしなくてもこれってアレルギー? 一昨日何食ったっけ??」くらいは考えます。



とりあえず、病院? いやまて。 保険あったっけ?(←悲) てか、こんな顔で外出るの、やだなぁ…。
…んーーま、いっか。 ちょっと暑くて痒いだけだし、今日も寝てよ~。



そんないい加減な決断をくだして、布団に戻ろうとしたアオの目にふとカレンダーが。



「……げっ!Σ( ̄□ ̄;) きょ、今日、学部長と会う日…。」



そう。 忙しい大学の学部長を何とかつかまえて、会う約束をやっとこ取り付けた日だったのです。 



これを逃せば次はいつになるか分からない上、できれば早くあって片付けたい問題。 
しばし悩むアオ。 やはり心配そうに覗き込むゲンマさんと、不審そうな目を向ける姫様。



「…しょうがない。 行くしかない…」





その日はいったい太陽はどこに?というほど、昼から暗く、今にも雨の降りそうな午後でした。 
目深にかぶった帽子にサングラス、という、あまりにも気候に合ってない上に怪しすぎる格好でトロントの繁華街を歩くアオ。 



目立ってます。 



それでも帽子とサングラスを取ったほうが目立つだろうなぁ、という諦めと共に学部の受付へ。
ドアを開けようとしてふと立ち止まるアオ。



「…これってやっぱり、帽子とサングラス、取らなきゃまずいよね…(汗)」



ちょっと受付で質問、くらいなら許されるでしょうが、さすがに学部長と膝を突きつけて話すのに、帽子とサングラスはまずい。
仕方がないので、ここは男らしく(…)ナチュラルなヘアスタイルとすっぴん(ほら、だって帽子かぶってたし、お化粧だってできなかったから)で勝負です!!



ほとんどない目で精一杯の微笑を作り(微妙だ)、突撃!



「こんにちは。 1:30に学部長と会う約束をしている、アオです。」
「こっ…!!!Σ( ̄□ ̄;) …え、え~と、や、約束をしてるんだね。 しょ、少々お待ちください」



分かりやすくギョッとしている受付のお兄さんにお礼を言いながら、
「失礼なやつだわ! これが地顔だったらどうすんのよ!(←いや、それはありえない)」
と心の中で八つ当たりしてみる。
だって! 一応年頃(…)の女性にひどいじゃないですか!(←やっぱり八つ当たり)



しばし待っていると、すでに平常心に戻ったらしいお兄さんが、爽やかな笑顔でアオを奥の学部長室に誘ってくれました。



「こんにちは。 今日は会ってくださってありがとうございます。」
「いやいや、こちらこそ。 わざわざ出向いてもらって悪かったね。」
「いえ。 それで今回お話したいのは…」
「うん。 分かっているよ。 それでね、そのことなんだけど…」



人の顔のあるべき場所に乗っている、赤くて丸い物体が口を開いても、これっぽっちの動揺も見せない学部長。



『さすがだわ~。 やっぱり生物のプロ。 もっと不思議で不気味なもの、色々と見てるから、これほど落ち着いていられるのね!』



とちょっぴり自棄になってずれた感想を抱くアオに、終始和やかにこやかに話をすすめる壮年の学部長。



「…ということだよ。 これで大丈夫だと思うけど、どうかな?」
「はい。 たぶん、大丈夫だと思います。 ありがとうございました」
「とんでもない。 ぼくの方こそ勉強になった。 もしまた何か問題があったら、遠慮せず連絡をおくれ。 今日は本当にありがとう。 これが必要書類のすべてだから渡しておくよ…あ! 帰りに受付でも書類を受け取って帰ってね!」



な~んて親切かつ、仕事のできるおいちゃん(←こら!)かしら!
やっぱできる人間は違うねっ! 一学生にも丁寧親切だわ。



心配していたことがすっきり解決し、ご機嫌なアオ。
鼻歌交じりで校舎を出ようとした彼女に、受付の方から慌てたような声が…。



「あっ! ちょっと待って! 学部長からこれを君に渡すようにといわれてるんだけど!」



ああ、そういえば何か言ってたな(←話を聞いてない)。 
でも必要なものは全部さっき貰ったと思うけど…なんだろ?



受付の兄ちゃんが大きめの白い封筒をそっとアオに渡し、にっこり。



「はい、これ。 何かあったらすぐに連絡して。 僕は大抵ここにいるから。 君に世界中の幸運を」
「???はぁ。 あなたにも。」



なんだ? こいつ? と妙に愛想のいい若造に『ああ、金曜だしな。 週末だから機嫌いいんだろ。』と勝手に納得して事務所を去るアオと、それをニコニコと見送る青年…。



用事もすんだし、後は家に帰って寝てよ。 なんか顔もますます暑くて痒いし。 
そそくさと地下鉄に乗り込み、空いてる席に座り一息。 そしてふと気になった、先程もらった妙に立派な封筒…。



そういえばなに入ってんだろ??? どれどれ…



中には四つ折りの黄色い一枚のパンフレット。







「家庭内暴力に悩むあなたへ。
 
あなたは一人じゃない。 ぜひこちらに電話を。 一緒に闘いましょう」
 




………………。





………………。





………………アタシ、DV(Domestic Violence=家庭内暴力) のパンフ、
もらっちゃった。 エヘ☆\(T▽T)/





ちちち、ちっがーーーう!! ちがうのよ! ちょっと待って! この腫れた顔は(理由は謎だけど)とりあえずDVのせいじゃないのよっ! 何?!ちょっと!もしかして、だからみんな不気味なくらい親切丁寧だったわけ?!!
そりゃあ毎日姫様の奇行には堪えているけど! ゲンマさんの全体重をかけたメガトンプレスに気が遠くなることもあるけど! あれは暴力じゃなくて、愛の証なのよ!! そうなのよ!!! …そうなのかな?(不安)



わかってはいたけど、自分の顔は今それほどヒドイ有り様なのか…(T□T)と打ちひしがれながら家路についたアオっだったのでした…



 
結局ひたすら家で寝て過ごし、病院にはいかなかったアオ。 
週末明けには腫れは引いたものの、今度は目の周りがそれこそ殴られたように青黒くなってしまいました。



それでもまぁ、それもそのうちよくなるだろ、とのんきに考えていたアオに一本の電話が…。



「やあ、アオかい? 元気かな? 申し訳ないんだけどこの間の書類、不備があってね。 もう一度今日中に事務所まで来てくれると助かるのだけれど」
「……はい、分かりました…午後にはお伺いします…(涙)」



今日こそ帽子とサングラス、あんたたちの目の前でとるもんですか!と心に誓うアオでございました。




その後、青黒いのもすっかり治り、再発することもなく。 
3ヵ月後日本へ帰ったついでにアレルギー科へ。 アレルギーがあるのかないのか、知っておいても損になりませんものね。



ありとあらゆるアレルギーテスト後、結果を見て先生が一言



「猫アレルギー レベル3、ですね。 他は…ほう、まったく何もありませんね! いやあ、久しぶりに見たかも。 普通自覚はなくても、人は何かしらアレルギー持ってるものなんですけどね~。 すごいすごい! この時代にすばらしいですよ!」



…そうですか…絶賛していただけるのはうれしいんですが、アタシのアレルギー、ピンポイントで猫でしたか…



それで今はどうしてるかっていうと。
みなさんご存知の通り、やっぱり昼間は腹出しゲンマさんを膝に乗せくつろぎ、夜は姫様を頭に乗せ寝ているわけです。 



猫アレルギー? はっ!そんなの愛の前ではヘソで茶が沸かせるってもんでしょ!!



…たぶん。










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