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それは山猫兄弟とアザラシーズの、カナダ最後の長い長い10日間のお話です。



last10days






【序章~ころころさんがいっぱい~】


2005年8月28日。帰国二日前。
荷物も八割がた片付き、最後にハリファックスから遊びに来ていた友人を空港まで送っていった後の出来事でした。



ここ数日、いろんな人間が出入りした上にたくさんの家具が運び出され、その度にお気に入りの場所がなくなっていって、ちょっと落ち着きのなかったゲンマさん。(ちなみに姫様はどんな時でも姫様なので余裕。)
その日、家のいたるところでぽつん、ぽつんと少量ずつおしっこをしはじめたことに気づきました。
 
「…??? マーキング?」



それまで食欲もあり、元気に遊ぶなどいつも通りの様子だったため、環境の変化に驚いて様子がおかしいのかと思ったアザラシーズ。 
それでも頻繁にあちこちにおしっこをしようとしているので、気をつけて様子を見ていたのですが…。



30分後。
見かねて猫トイレに抱っこして連れていこうとしたアカに、あの温和なゲンマさんが「フーッ!」と威嚇。
そして部屋の片隅で、いきなりぶっ倒れてしまったのです!Σ( ̄ロ ̄lll)(@□@|||) 
まるでひきつけか何かの発作のようにおなかをひくひくさせてグッタリする様子に、一気に血の気を引く思いをした海豹2頭。
その10分後には緊急病院に駆け込んでいました。



病院での診断はご存知のとおり、結石。 それも完全に詰まっていて、もう少し遅かったら危なかったとのこと。 
どのような治療が必要かもわからない事態だったため、とにかく緊急入院と診断されました。
病院の先生が思わず
「明後日帰国?! 冗談でしょう?! 君たちはなんて運が悪いんだ…。」
とつぶやくのを聞きながら、しかしアザラシーズは強く思いました。



『ううん、本当になんて運が良かったんだろう。 
もしそのまま飛行機に乗っていたら……』






とりあえずゲンマさんを入院させ、アザラシーズは家路に。
二日後の帰国は、もうどう考えても無理。 ならばしなくてはならないことが山ほどあります。
まずは飛行機のキャンセル、日本の検疫所への連絡、そしてアパートの大家さんに、とりあえず31日まで部屋を引き払うのを延期することは可能かと打診、家族や友達への連絡、そのほかエトセトラエトセトラ。
黙々とやるべきことをこなしながら、その間も気になるのはゲンマさんの容態ばかり。
 
夜中の11時、やっとかかってきた電話で獣医さんがいうには、尿毒症にはかかっていないこと、詰まっていた石がうまく流れたので手術の必要はないこと、今はカテーテルで膀胱の石を洗い流し続けていること、膀胱がきれいになり自力で問題なくおしっこができるようになれば退院できること、長旅はやはり心配なので、可能なら一週間は様子を見たいとのことでした。



しかしここでアザラシーズはハタと考えました。 ちょっと待て。 これをすべて鵜呑みにしてよいものか? 
だって! いくら緊急で飛び込んだとはいえこの病院、
あのカドリを育成栽培している病院じゃん!!



ちゅーことで念のため日本のもっちゃん先生に速攻で電話。 
確認を取ってみると、診察していないのではっきりとは言えないけれど、確かに尿毒症でない限りすぐに命にかかわるということはないだろうし、石を流しきるのにそれだけ時間がかかっているようなら(この時点で4時間経過)、やっぱり一週間は様子を見たいというのは妥当だと思う、とのこと。
とりあえずもっちゃん先生のアドバイスでようやく納得し、翌日ゲンマさんの様子を見に行くことにして、その夜は更けていったのでした。




last10days2

びょういんさんは、きらいです。






【あの人、再び…?】



ゲンマさんが退院するには膀胱の中の石が完全に流され、そして自力でおしっこする必要があるとのこと。 
翌朝朝一の面会では、ずっとつながれた点滴と膀胱からのカテーテルにぐったり姿のゲンマさん…(T△T)(T□T)
お見舞いに行ったアザラシーズに何の反応も示しません…。 
泣きそうになりながらそれでも時間が許す限り側で話しかけ、「またすぐ来るからね」と帰りかけたアザラシーズの目に、ふととまったものが。
ゲンマさんのケージにかかっている、カルテの『主治医』の欄…





『Dr.カドリ』











待たんかーーーい!!!

Σ( ̄□ ̄;)Σ(@□@;)





……………ちょちょちょちょっと待て!!! 待てったら待て!!!
なななんで?! 昨日診察したの、初めて会う先生だったよね?! どう見てもカドリじゃなかったよね?! 違う先生だったよね?! どうだったかな?!(←動揺し過ぎ) 





近くにいたナース嬢にプルプルしながら「ど…どーゆーことなんでしょうか…?」と問えば、どうやら過去に一番診察を受けた回数の多い先生が勝手に主治医と決められる仕組みらしい…。



ハッ!Σ( ̄□ ̄;)( ̄□ ̄;) い、いや!! ますます待ってよ!! 
確かに一番関わりは(悲しいながら)あったかもしれないけど、ゲンマさんがいわゆる『診察』をカドリ先生にしてもらったのは一回、たったの一回なんだよ!!(←誰に訴えている?) 






主治医 
(1)(何人かの医師の中で)主となってその患者の治療にあたる医師。
(2)かかりつけの医者。
~大辞林 第二版より~













どっちでもねえよ!! (ノT□T)ノ ⌒┫ ┻ ┣ ┳






まあ詳しく話を聞いてみれば、カドリ先生は深夜オンリーの担当獣医。 
ゲンマさんの治療方針は昼間の先生が中心で決めているそうで、カドリ先生は基本的に深夜の間様子を観察してるだけらしい…。 それで『主治医』なのかよ…



まあそれなら大丈夫かな、ということで、とりあえず引っ越し延期のもろもろの準備に追われているアザラシーズ、その日は帰宅することにいたしました。






【姫様の一人っ子政策】


さて。 その後ゲンマさんが退院するまでの4日間は、できれば思い出したくありません…。 
引越し延期準備はやることが非常に多く思ったより難関で、やってもやっても終わらない作業にぐったり。 しかもゲンマさんが気になるため、気が散ってなかなか進まず、余計にエネルギーを消耗。 住み慣れたアパートからモーテル住まいになって、生活のリズムがまったく掴めず疲労困憊。 その上毎日朝と夜、ゲンマさんのお見舞いに行けば、病院の対応にイライラさせられてばかり。 
というのも、ゲンマさんの入院していたのは、ちょっとした数の獣医師をかかえる24時間体制の病院。 つまり、行った日、時間によって、担当獣医がころころ変わるわけです。
そうなるとどうなるか? 
夕方の獣医さんが「明日の午後には退院かも」といえば、朝の獣医さんは「やっぱり調子が悪いからもう一日」と言う。 お見舞いに行けない昼間の間、様子を聞くために何回か電話してみれば、また別の獣医さんがそれぞれ違うことを言う。
毎日そんな風だと、さすがに不安倍増&イライラ最高潮。 
そして三日も点滴につながれたままのゲンマさんは全然元気がなく、顔を見せてもちっとも反応がない。 
「本当によくなっていってるんだろうか? これがちゃんとした治療方法なんだろうか? 普通こんなにかかるものなんだろうか?」と不安に思っていても、納得のいく答えももらえない…。



たぶんこれ、アザラシーズも二人いたから乗り越えられたんでしょうねえ。 
もしどっちか一人だったらパニックに陥っていたか、病院で暴れて警察行き(笑)だったかも。(←こっちの方が可能性高し) 
本当につらい4日間でした。



しかしそんな重苦しい空気が漂う海豹家を、ひとり支えて(?)くれたお方が!



もちろん我が家の唯我独尊・超マイペース・あんたのものはアタシのものアタシのものはアタシだけのもの=ジャイアニズム、ゲンマさんの実の兄ことハヤテ姫様でございます!



姫様はなぜかすっかり絶好調。 荷物が運び出され、様変わりする部屋に大興奮。 
その上いつも過保護にされているしましま(=ゲンマさん)がいないため、駄馬二頭を独り占め。 






ご機嫌です。






「一人っ子っていいわ!!」状態の姫様は、ありがたいことに留守がちの三日間を、きちんとご機嫌で留守番してくださいました。 
その後姫様は信濃のアオ家に到着するまで、いえ、着いたあとも、ゲンマさんが病気がちの間も絶好調。 
思えば姫が一人で絶好調だったお陰でかなり助かっているような気が。
さすが我が家の大明神・ハヤテ様でございます。





last10days11

当然じゃないのよ! この世はアタシのために回ってるのよ!






その②へ続く



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